究極のエコ? 空気から「ガソリン生成」――米国企業が切り拓く次世代燃料をご存じか

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地球温暖化対策の切り札として、空気からガソリンを生成する米Aircelaのe-fuelや、国内メーカーが進めるバイオ燃料開発が加速する。2030年商用化を目指す次世代燃料は、CO2削減と燃料自給率向上に直結する技術革新だ。

空気から作る新型燃料

ガソリンスタンド(画像:Pexels)
ガソリンスタンド(画像:Pexels)

 二酸化炭素の増加による地球温暖化は年々加速している。自動車で使用されるガソリンも、その大きな要因のひとつだ。

 近年、注目される対策が合成燃料「e-fuel」である。米国のAircela社は、空気そのものを原料にガソリンを生成する技術を開発した。製造マシンを小型化したことで、場所を問わず設置可能だ。実際、ニューヨークの高層ビルの屋上でガソリンを製造するデモも行われた。

 Aircela社の技術は、空気中の二酸化炭素を直接回収し、水を電気分解して得た水素と組み合わせてガソリンを合成する点がユニークである。他のe-fuelプロジェクトではプラントなどから回収した二酸化炭素を利用することが多い。空気をそのまま使うことで、輸送コストが不要になり、直接的な二酸化炭素削減と再利用につながる。さらに、電気分解に再生可能エネルギーを用いれば、完全なカーボンニュートラル燃料となる。

 生成されたガソリンは、そのまま既存の車で使用可能だ。不純物も少なく、高品質の燃料が得られる。現状では1日あたりの製造量は1ガロン(約4.55リットル)と多くはない。しかし、製造マシンをコンパクト化することで、必要な場所で直接燃料を生産できる。燃料輸送が不要なため、遠隔地や離島での活用も期待できる。

 e-fuelは国内でも開発が進む技術だが、Aircela社は世界に先駆けて実用化を実現した。

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