EVのように「電気飛行機」は世界に広まるか? 航続距離延伸に立ちはだかる“バッテリーの壁”も、水素飛行機とすみ分けで万事OKか
電動の輸送機器の開発が日々メディアでにぎわいをみせている。そのなかでも電気飛行機のメリット・デメリットに迫る。
航続距離延伸の壁はバッテリー

とはいえ、問題が全くないわけではなく、バッテリーの重量と性能がひとつの壁となっている。
機体の後部に取り付けられた2基のモーターを動かして十分な距離を飛行するには、現状のバッテリーでは重すぎるのだ。実際、わずか8分だったAliceの初飛行ののち、目標とする航続距離を815kmから445kmに見直している。
羽田空港を起点としてみると、伊丹空港約400km、山形空港が約320km、富山空港約260kmであり、ただ飛ぶだけならともかく、トラブルを想定して引き返すことまで想定するといまだ厳しいようである。なかには、バッテリーの問題があるため、
「電気飛行機は、現時点ではニッチな区間の需要を満たすことしかできない」
と懐疑的にみる専門家もいるくらいだ。
ちなみに、既に75機を注文しているケープエアーは、同社の40ルート全てが250mile(約400km)未満であり、バッテリーの課題が解決すれば、すぐにでも機体を更新する準備ができている。
電気飛行機が航続距離の延伸を実現するための鍵は、
「バッテリーの高性能化、小型化」
にかかっている。