空飛ぶクルマの墜落を防ぐ! 知られざる「風の可視化」技術をご存じか

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2025年に大阪万博で本格的に実用化予定の空飛ぶクルマ。導入が進めば、私たちの暮らしは飛躍的に便利になるだろうと想像する一方で、落下のリスクをどうしても考えてしまう。

空飛ぶクルマの落下事故、原因は「風」

空飛ぶクルマ(画像:テラドローン)
空飛ぶクルマ(画像:テラドローン)

 2025年に大阪万博で本格的に実用化予定の空飛ぶクルマ。導入が進めば、私たちの暮らしは飛躍的に便利になるだろうと想像する一方で、落下のリスクをどうしても考えてしまう。

 事故原因として考えられるのは、人為的ミスのほか、天候の変化や突風だろう。参考までにドローンの事故原因を分析すると、毎年1~2割程度は風を原因とする墜落事故などが起こっている。

 しかも、操縦者の操縦経験時間にも関係がないため、熟練者であっても風況(特定場所の風の吹き方)の予測は難しいことがわかる。風速は地上と上空とで大きく異なり、離着陸ポイントで風速を正しく計測していても、フライト後に風に流されてしまうことがあるためだ。

 空飛ぶクルマは自動操縦が想定されているため、操縦ミスの可能性が低いとすると、やはり問題となるのは、上空の環境の把握と予測だ。そこで今、風況把握に、空港等で使用されている「ドップラーライダー」を活用する取り組みが進んでいる。一体どのようなものなのだろうか。

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