止まらぬ地方の人口減少! ミカン農家が感じた、打開のカギは「地域人材」「交通網」という現実

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人口減少が続く日本で、特に深刻なのは地方の農村部だ。その危機を救う存在として期待される「関係人口」について、解説する。

関係人口づくりに超重要な交通の接続

天草五橋(画像:写真AC)
天草五橋(画像:写真AC)

 都市部の人とつながりを持てたという点で、おてつたびのようなサービスは有効である。しかしインターネットとサービスのみで、関係人口は成立しない。持続性のある活動とするためには、必要不可欠な要素が複数ある。

 マッチングが成り立つには、地域に関心を持つ利用者と、地域で受け入れる事業者の存在が欠かせない。また実際に人が移動するには、電車、バス、航空機、それを支える人も不可欠だ。継続的に訪れてもらうためには、ハードの存在だけでなく交通の接続の改善も重要な課題となる。

 先日、「午前8時過ぎに熊本空港に到着したが、バスの乗り継ぎの都合で、天草に到着したのは13時を回った」と話す人がいた。空港から筆者の自宅まで、自家用車なら2時間なのだが。

 可動性の高さは地域内での循環を促し、さまざまな可能性をもたらす。1月28日に、熊本県内の16事業者のサービスを一括検索・予約できるMaaSサービスがスタートした。現時点では、ダイヤ改正にまで踏み込んだものではないようだが、一過性ではない人流づくりに向けて利便性の向上を期待したい。

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