防災・災害対応でドローンに熱視線! 南相馬市が「ロボットのまち」になったワケ

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国内外で自然災害が多発する昨今、行政も防災の普及に腐心している。「ロボットのまち」を掲げて各事業者を呼び込む福島県の南相馬市の取り組みを紹介する。

人が地域にもたらす副次的な効果

小学校でのドローン教室
小学校でのドローン教室

 南相馬市がロボット関連企業を誘致した効果は、それだけではない。地元製造業への部品の発注も生まれている。

 また、誘致企業と連携協定を締結し、市民向けのイベントにロボットの実機を展示したり、企業に学校で講義をしてもらったりすることで、地元の子どもたちは新しい技術に触れる機会ができた。

 これまでに南相馬市で行われた実証実験は約900件。同市によると、ロボット関連企業の本社からの出張や市外からの視察などで、7万人が同地を訪れているという。

 数は決して大きくないが、移住や観光とは違う定期的に訪れる人の流れを作り出すことに一役買っているのだ。

防災・災害分野はロボットの出番

 ドローンをはじめとする新しい分野のロボットをどう使えばいいのか。そう感じる人は多いが、防災・災害対応は有力かつ必要な領域と言える。

 かつて災害後の対応や復興には多くの人手が動員されてきた。ところが、人口減少に伴って、今後は人を送りたくても送れなくなる日がやってくるかもしれない。そのようなときこそ、ロボットの出番だ。

 被災は不幸なことではある。しかし、経験したからこそ蓄積できる知見もある。

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