防災・災害対応でドローンに熱視線! 南相馬市が「ロボットのまち」になったワケ

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国内外で自然災害が多発する昨今、行政も防災の普及に腐心している。「ロボットのまち」を掲げて各事業者を呼び込む福島県の南相馬市の取り組みを紹介する。

ドローン企業の協力で災害に強いまちへ

南相馬市沖で行った飛行艇ドローンの実証実験
南相馬市沖で行った飛行艇ドローンの実証実験

 震災を機にロボットのまちとして復興を進めてきた南相馬市。しかし、2019年に再び自然災害が同市を襲った。台風19号による豪雨の影響で、土砂崩れや河川堤防が決壊し住宅地に土石流が流れ込んだ。

 このとき被害状況の調査を行ったのは、南相馬市に長距離ドローンの研究拠点を持つテラ・ラボだ。同社は南相馬市内のドローン関連企業と連携して、ドローンによる市内各地の被害状況の調査に参加した。

 この調査でテラ・ラボは土砂崩れ現場の空撮とレーザー測量を担当し、被害状況の一元管理と「見える化」の有用性を実証した。さらに同社は2021年7月の熱海土砂災害や、2022年8月の東北北陸大雨の調査にも参加している。

 従来、被災後の地形調査は簡単ではなかった。ヘリコプターによる空撮などの大掛かりなものになるため、コスト面での難しさもあったからだ。

 しかし、ドローンで地形の起伏や土砂の堆積量も精密に分かる測量ができるようになったことで2次災害が予見しやすくなり、防災に役立っているという。

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