賛否両論の電動キックボード 基準に合わない「野良車体」を放っておくと、故障時に厄介だった!

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さまざまな事故・違反行為が報道され、社会的な議論を呼んでいる電動キックボード。便利な新型モビリティが普及するために必要なこととは何か。あらためて考える。

電動化が進む小型モビリティ

電動キックボードのイメージ(画像:写真AC)
電動キックボードのイメージ(画像:写真AC)

 2022年10月、東京都庁のある西新宿公共駐車場に、日本初となるバイクの「バッテーリー交換ステーション」が実証事業として設置された。小池百合子都知事が自らEVバイクにまたがり、その有用性をアピールした。

 この発表が象徴するように、日本国内でも小型モビリティの電動化が推進されている。小型の電動モビリティは多様化しており、電動自転車、電動キックボード、電動バイク、電動車いすなど代表例だろう。

 中でも昨今、社会問題として取り上げられる場面の多い電動キックボードはどのように取り扱われているのか。

「小型低速車」とは何か?

 まず初めに、電動キックボードの現在の区分は「原動機付自転車」である。それが今後、改正道路交通法の施行に伴い「小型低速車」に分類されることになっている。

 その定義について、2022年2月に行われた「第3回新たなモビリティ安全対策ワーキンググループ(WG)」の資料を参照したい。ポイントとなる点を一部抜粋する。

最高速度:15~20km/h以下
寸法:L190cm、W60cm(普通自転車相当)
動力:電動に限る
定格出力:600W以下(50cc以下相当)
乗員:1名

 これに該当する乗り物が、小型低速車に該当することとなる。

 なお、電動キックボードだけでなく、電動車いすやシニアカー、無人配達ロボといったものもこの区分に該当する。

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