クルマの形状のルーツ知ってる? 「ボンネット」「キャビン」「トランク」を作った歴史的1台とは

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車と聞けば誰もが思い浮かべる、ボンネット・キャビン・トランクと連なるおなじみの形状。そのルーツはいつどのように生まれたものなのか? 開発の歴史に迫る。

デビュー2年以降、販売台数が激減

1937年型クライスラー・エアストリーム・ビジネスクーペ。エアフローと併売されていたモデルでありデザイン的には先進では無かったが、一般にはこちらの方が支持されたと言われている(画像:矢吹明紀)
1937年型クライスラー・エアストリーム・ビジネスクーペ。エアフローと併売されていたモデルでありデザイン的には先進では無かったが、一般にはこちらの方が支持されたと言われている(画像:矢吹明紀)

 一方、当初の注目度とは裏腹に発売から1年を待たずに予期せぬ問題がクライスラーを襲った。

 一部のマニアックな層は別として、大多数の一般ユーザーにとってエアフローのデザインはあまりにもラジカルであり、ほとんど評価されなかったのである。

 デビュー2年目の1935年、エアフローの販売台数は急激に下降し始めた。

 1934年の1万839台に対して合計1万7048台を売ったクライスラーはともかく、初年度に1万3940台を売ったデソートは6797台へと半減。さらに翌1936年には、クライスラーは6285台に、デソートも5000台にまで落ち込むこととなったのである。

 こうしてエアフローに未来がないことは明らかとなった。デソートは1936年をもってエアフローをそのラインナップから落とし、クライスラーも1937年の1200台を最後にエアフローに見切りを付けたのである。

 エアフローは新たなコンセプトという観点で見る限り、確かにエポックメイキングであり、技術史にその名を残す存在であることは疑いなかった。しかし、先進の工業技術製品が必ずしも良い商品にはなり得ないという証明にもなってしまった。

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