クルマの形状のルーツ知ってる? 「ボンネット」「キャビン」「トランク」を作った歴史的1台とは

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車と聞けば誰もが思い浮かべる、ボンネット・キャビン・トランクと連なるおなじみの形状。そのルーツはいつどのように生まれたものなのか? 開発の歴史に迫る。

陸軍機から着想、空力による車

 ここでブレアはクルマとさほど違わない速度で大きな機体を空に浮かべている飛行機を見てあることに気付いた。空力を自動車のボディ設計に盛り込めば、その性能を向上させることができるのではないかということに。

 1920年代当時の自動車のボディは、無骨な箱形のキャビンに大きなフェンダーというおよそ空力には無関係なデザイン。アールデコの一環としていわゆる流線型コンセプトが導入されるのはもう少し後のことだった。

 ブレアの行動は早かった。空力研究には新たな人材が必須との判断から、デイトンのライト研究所に勤務していた空力スペシャリスト ビル・アーンショウを招へい。さらに彼の助言とともに、社内に実験風洞も設置したのである。

 クライスラーによる空力研究は、1920年代の終わりから1930年代の初めにかけて緻密な検討が行われた。自動車の設計に反映した場合、実用性を損なわないレベルでも従来のデザインから有害抵抗を30%以上取り除くことができるという結論に達した。

 そしてここから空力ボディと組み合わせるシャシー設計もスタートし、それらの結果が実車として完成したのは1933年初めのこと。商品化されたのは、同年秋に発表された1934年型デソート・エアフローとクライスラー・エアフローを通じてのことだった。

 この2車は、基本的には同じコンセプトでデザインされていた。

 エポックメイキングだったのは、外形に空力要素を盛り込むためにシャシー自体の設計を従来型から全面的に変更していたことである。

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