ホンダの「中国抜き」サプライチェーンは成功するのか? 部品にまつわる現実問題、安全保障の点から考える

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ロシアによるウクライナ侵攻や、台湾情勢などを背景に、海外で活動する日本企業も多大な影響を被っている。今後の行く末を展望する。

地政学リスクへの対処 不可避に

本田技研工業のロゴ(画像:(C)Google)
本田技研工業のロゴ(画像:(C)Google)

 ロシアによるウクライナ侵攻、緊張が高まる台湾情勢など、不確実性が増す世界情勢。海外で活動する日本企業にとって地政学リスクへの対処は避けられないものになっている。

 そんななか大手自動車メーカーのホンダは2022年8月、国際的な部品のサプライチェーンを再編し、中国とその他地域のデカップリング(切り離し)を進めると方針とメディアに明らかにした。

 ホンダの生産拠点は日本や中国、米国やタイなど世界24か国に及んでいるが、部品供給網に中国が占める割合は、一概には言えないが1~5割程度とみられる(産経新聞による)。

 しかし、車の製造には多種多様な部品が使用されており、各国の生産拠点で中国から調達する部品が使われていないケースはほぼないと言われる。

 実際、製造開始から完成までのプロセスを中国とその他諸国で完全に切り離せるかという現実問題があり、サプライチェーンの見直しが難航する可能性もある。

 この問題を国際政治、安全保障の視点から考えてみたい。

 2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻は、大国間競争が一段と激化し、世界の分断がいっそう進んでいることをわれわれに示した。