元CAがこっそり教える「LCC」「独立系」活用法 実はJAL・ANAより早く着くこともあった?
LCC、「安いけど不便」は本当か?
飛行機に乗らない人であっても、LCC(ローコストキャリア)と聞けば「格安航空」という言葉が思い浮かぶだろう。2012年の「LCC元年」からちょうど10年、格安航空はわれわれの移動手段の選択肢として着実に浸透してきた。
東京では羽田ではなく成田が、大阪では伊丹ではなく関空がLCCの拠点となっている。いずれも交通の便が悪いイメージがあり、そこが発端となっているのか「LCCは不便」といった印象もある。
しかし、それだけで不便だと決めつけるのは尚早だ。実際には、都内各地から成田空港への直通バスが1000円程度で出ているし、従来のチケットに数百円上乗せするだけで大阪市内から関空までの特急に乗れたりと、意外に簡単にアクセスできる。
少し足を伸ばすだけで、LCCでの旅が体験できる状況が整っているのだ。
続いて運賃を見てみよう。LCCは、イメージ通り安いことが魅力である。例えば、2022年9月6日(火)に東京から熊本に飛ぶとしよう。
9月1日(木)時点での羽田発の便の中からその日の最安値を比較すると、JAL便では3万1670円、ANAとソラシドエアのコードシェア便でJALと同じく3万1670円である。
しかしLCCに目を向けてみると……ジェットスターではなんと6490円と出ているではないか。これは大きな違いである。成田まで成田エクスプレスを利用したとしても、大手に乗るよりまだ2万円以上も安い。
また、レガシー航空会社(フルサービスを提供している航空会社)では国内線の関空便や成田便はかなり少なくなっているが、LCCなら選択肢は大きく広がる。
ただしLCCを利用する際、特に1泊以上する場合には、プラスアルファで手荷物を受託で預けるプランを付けておくことをおすすめする。LCCは荷物に関する規則は厳しく、出発時に空港で重量オーバーしていることが発覚してその代金を徴収されると、結局はチケット代が割高になってしまう。
せっかく格安チケットを購入しても、結果的にそこそこの額を支払うはめになり、残念な気持ちになりかねない。