史上初 ANAとJALの「コードシェア」はなぜ実現したのか? 利用者も事業者もWin-Win、その実態に迫る

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ANAとJALが、日本国内線でコードシェアを実施する。これは事業者にとっても、利用者にとってもメリットが多い。いったいなぜか。

協業が地方活性化の起爆剤となるか

天草エアラインの「みぞか号」(画像:シカマアキ)
天草エアラインの「みぞか号」(画像:シカマアキ)

 AMX、ORC、JACはいずれも、単独で運航する路線が多い。「地域の足」として欠かせない存在であり、観光需要もある。

 例えば、ANAユーザーが屋久島や天草に観光などで行きたいと思っても、自社便がなくて不便だった。逆に、JALユーザーが五島列島に行くのに、JALとORCで別々に航空券を購入する必要があった。双方ともにマイルはたまらず、上級会員としての特典なども利用できなかった。

 今回の実施は、九州の離島というエリア限定だ。しかしながら、日本の地方は人口の過疎化など九州離島エリアと同じ問題を抱えており、赤字路線は他にも多くある。

 この初めてのコードシェアが、従来の他社競合ではなく、他社と「協業」という形を取った意味も大きい。地域活性化につながるか、国内の他エリアにも広がるのかなど、注目すべき点も多々あると言えるだろう。

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