なぜ中古車はコロナ・戦争で「品薄」になったのか? 1から学ぶ「物流グローバル化」の正体

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新型コロナ禍での世界的なロックダウンや、ロシアによるウクライナ侵攻などによって、新車の納期遅れが発生。それにより中古車市場の品薄状態が続いている。この相関関係が意味する「物流のグローバル化」について、今一度考えたい。

エアコン、炊飯器、給湯器なども

中古車のイメージ(画像:写真AC)
中古車のイメージ(画像:写真AC)

 車の中古市場がにぎやかだ。希望の車種が手に入らず、価格も高止まり状態にあるという。新型コロナとウクライナ情勢による半導体などの部品不足と、それに伴う新車の納期遅れがあるためだ。

 半導体は車だけでなく、エアコン、炊飯器、給湯器など数多くの製品に使われている。そのためこれら身の回りのものも品薄状態にあり、一部価格が高騰しているものもある。

 海外での出来事が日本に暮らす私たちの生活に影響するのはなぜなのだろう。多くの場合、背景にあるのはグローバル化だと言われる。だがグローバル化とは一体何なのだろうか。

 本稿では物流のグローバル化が世の中にどのような影響を与えるのかをあらためて見てみたい。

国から企業へ 貿易の担い手が変化

 従来、メーカーと生産国は同一であることがほとんどだった。製造業者は自分でサプライチェーンを管理していたので、モノの動きはシンプル。貿易収支や国民の対外資産額がその国の経済的成功をはかる尺度とされていたのである。

 その様子に変化が訪れたのは1980年代後半だ。国家間の関係は変化し、貿易は国から企業、特に大企業の果たす役割が増大する。企業はライセンス契約や合弁事業などの長期的パートナーシップ関係を結ぶようになった。

 わかりやすいのはAppleだろう。

 AppleといえばiPhoneやMacが有名だが、同社はテクノロジー企業であり製造業者ではない。Appleが担うのはiPhoneやMacの開発と販売であり、製造そのものは世界中のパートナー企業に委託しているからだ。