「経営陣が無能」「技術の日産は死んだ」 ネット上に“アンチ日産”が大量発生する理由――愛と挫折の40年史が映す、ブランド不信の深層とは

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2025年、日産のEV「リーフ」販売は日本297台、米国421台にとどまり、過去の栄光と現在の戦略不明瞭さがファンの失望を招く。ネット上では「アンチ日産おじさん」が集合的批判文化を形成し、ブランド再生の難しさを浮き彫りにしている。

「アンチ日産おじさん」現象

日産自動車のロゴマーク。千葉市美浜区の幕張メッセ。2022年1月14日撮影(画像:時事)
日産自動車のロゴマーク。千葉市美浜区の幕張メッセ。2022年1月14日撮影(画像:時事)

 2025年現在、日産は電気自動車(EV)戦略やグローバル市場での再構築を進めている。しかし販売面やブランド認知には課題が残る。新型EVの「アリア」や「リーフ」の3代目後継モデルは注目を集めている。

 一方で、ネット上の日産関連記事のコメント欄や自動車関連SNSには、熱心な批判層が存在する。便宜上、この層を

「アンチ日産おじさん(ANO)」

と呼ぶことにする。ANOは記事や投稿があると頻繁に出現する。近年目立つフレーズとしては、

「経営陣が無能」
「「技術の日産」は死んだ」

などが挙げられる。実に口汚い言葉である。

 表面的には個人の感情論のように見えるが、背後にはさまざまな要因が絡む。過去のスキャンダルやブランド戦略の不透明さ、ネット上の同調圧力がその背景にある。さらに、ANOの批判行動の根底には、かつて日産に熱烈な期待を寄せたファンが「期待が裏切られた」という心理的動機が存在する。本稿では日産へのアンチ現象を

「社会学的」

に整理し、批判行動の構造と背景を考察する。

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