なぜ中古車はコロナ・戦争で「品薄」になったのか? 1から学ぶ「物流グローバル化」の正体

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新型コロナ禍での世界的なロックダウンや、ロシアによるウクライナ侵攻などによって、新車の納期遅れが発生。それにより中古車市場の品薄状態が続いている。この相関関係が意味する「物流のグローバル化」について、今一度考えたい。

なぜ企業はパートナーシップ関係を結ぶのか

 こうしたパートナーシップ関係のメリットは主に三つある。

 ひとつは、自社工場を所有する必要がないため、投資額が少なく済むことだ。工場用地の取得や建設費用、工場で働く人の人件費などが不要になるため、全てを自社で賄うよりも競争力のある価格設定が可能になる。

 ふたつ目は、事業の特定の側面に専念できることである。商品開発、材料の調達から製造、販売までの全ての工程を自社で行おうとすると、人も金も分散してしまいがちになる。特定の側面のみに事業を集中できれば、限られたリソースを活かせる。

 三つ目はその結果、短期間で成長できることだ。

 一方、部品や原材料供給側である製造業者のメリットも大きい。

 Appleのようなグローバル企業のサプライヤーになることは、特定の部品を世界市場向けに大量生産できるようになることを指す。材料の調達コストが下がり、工場の稼働率が上がるためスケールメリットをとりやすくなるのだ。

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