廃棄物か?資源か? 世界3位の海運会社が「プラごみ」輸送中止宣言、でも同業他社ドッチラケな理由

キーワード :
, , ,
フランスの海運大手CMA-CGMが1日から、プラスチックごみの海上輸送を止めると発表した。プラスチックごみの輸出規制に関するバーゼル条約に基づいた措置。欧州からアジア・アフリカまでといった発展途上国への輸送を止めると発表している。

相手国が拒否すればシップバックの可能性も

CMA-CGMのコンテナ船(画像:CMA-CGM)
CMA-CGMのコンテナ船(画像:CMA-CGM)

 輸入国である中国や東南アジア諸国において、プラスチックごみの輸入規制の強化が進んでいる。多くの場合、

・汚れ
・異物の混入
・素材の単一性
・加工の程度

に関する基準を設けているそうだ。さらに中国の場合、再生ペレットの色や形状についても規定している。

 プラスチックごみの受け入れ可否の基準は、あくまでも輸入国の国内法によるものだ。輸出側は、相手国の基準に適合しているかどうか、あらかじめ確認しておかなければならない。基準に適合していなかった場合、輸出国に戻される可能性がある。

 とはいえ、輸入国の規制強化は始まったばかりであり、輸出側も輸入側もルールにのっとりながらプラスチックごみを適切に処分できる体制を整えるには、もう少し時間が必要だろう。

 バーゼル条約の基本原則は、有害廃棄物を排出した国が自国で処分することと、越境移動を最小化することにある。CMA-CGMの行動は、世界的にみると小さな一歩かもしれないが、前進であることには間違いない。

 理想をいうならば、海運会社に英断をせまるのではなく、バーゼル条約の原則に基づき、それぞれの国が自国で処分することを当たり前とするような社会につながることを筆者(小田坂真理雄、国際トラフィックライター)は期待している。

全てのコメントを見る