「渋滞緩和」が日本経済を回復させる? いったいなぜなのか

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経済指標としての「運輸・郵便活動指数」の特性について解説。個人消費の動向を把握する上で、運輸・郵便活動は外せないデータだ。

輸送に伴う生産額は国内総生産額の「4.3%」

渋滞中の車列(画像:写真AC)
渋滞中の車列(画像:写真AC)

 輸送活動は、一般的に荷主や旅客から運賃や料金を収受して輸送を行う鉄道やトラック、バス、ハイヤー、タクシー等の自動車、船舶、航空運輸等の「営業輸送活動」と、自家用自動車による貨物・人員輸送、マイカーによる移動等による「自家輸送活動」のふたつに大別されるが、いずれもわが国の産業活動や国民生活と密接な関係を持っている。

 2015年の産業連関表によると、全輸送活動に伴う生産額は43.5兆円と国内総生産額の4.3%となり、農林水産業(12.9兆円)の3.4倍近い規模となっている。

 このように、輸送活動はわが国の経済活動のなかでも重要な位置づけを占めており、輸送活動の動向を把握することは、わが国の経済動向を分析する上で欠かすことのできない要素となっている。

 しかし、輸送活動を定量的に行う方法は、

・輸送される貨物や人の「量」を指標とする方法
・輸送される貨物や人の「距離」を指標とする方法

などさまざまだ。

 このため、これらの指標は同一の輸送機関の間で、同一のものを輸送する場合の比較には有効だが、例えば航空輸送と船舶輸送といった異なる輸送機関の間での比較や、旅客輸送量と貨物輸送量といった単位の異なるデータ間での比較を行う場合には必ずしも適当とはいえない。

 こうしたなか、経済産業省が公表する第3次産業活動指数には、鉄道、自動車、船舶、航空による輸送量を各輸送機関がそれぞれ創出した粗付加価値額でウエート付けすることにより算出した運輸・郵便活動指数があり、これを使うことにより異なる輸送機関やデータ間の輸送活動の比較も可能となる。

 そこで今回は、経済産業省の第3次産業指数を基に、運輸・郵便活動と経済全体との関係性を見てみたいと思う。

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