地方の「老朽駅舎」が超簡素に変貌! コスト削減の痛い代償、「トイレがない」と悲鳴も

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JR四国では、老朽化した駅舎の取り壊しが進んでいる。JR西日本米子支社管内では、2020年以降121駅のうち半数以上を対象に協議を実施している。

JR四国で進む駅舎の取り壊し

超簡素に変身する前。在りし日の府中駅の木造駅舎(画像:(C)Google)
超簡素に変身する前。在りし日の府中駅の木造駅舎(画像:(C)Google)

 全国の鉄道駅で見なれた風景が変わっている。原因はコスト削減によるものだ。先日、JR東日本が今後10年かけて、駅構内に設置している時計を管内の3割にあたる約500駅で撤去することが注目を集めた。鉄道を維持していくために固定費の削減を進めることが撤去理由だ。2022年に入り、全国の鉄道でローカル線の存続が危惧される報道が相次いでいるなか、固定費の削減は急務だ。

 一方、JR四国では、老朽化した駅舎の取り壊しが進んでいる。

『徳島新聞』2022年5月3日付朝刊によると、2014年度以降、四国4県では12の駅が取り壊された。中でも徳島県は12駅中8駅が取り壊され、アルミ製の屋根と囲いだけの待合室に変わった。徳島線の府中(こう)駅の場合、1899(明治32)年の開設当初からの木造駅舎が存在していたが、2021年9月に取り壊された。文化財的な価値も議論されそうだが、そこには至らなかった。

「徳島市地域交通課によると、2016年8月、同市内の府中、吉成など4駅の駅舎の利活用についてJR四国から相談があった。庁内で活用策を検討し、災害時の避難場所とする案などが出されたが、具体化しなかった。府中駅については20年6月、駅舎改築について協議の申し入れがあり、市は改築に合わせ、放置自転車が問題となっていた駅前に約120台収容の駐輪場を整備することにした。古い駅舎については「特に使い道がなく、残す方向での検討はしなかった」とする。このため、府中駅の周辺では、駅舎が無くなるまで建て替えを知らなかった地元住民は少なくない」(『徳島新聞』2022年5月3日付朝刊)

 なお、JR四国では建て替え後の簡素な施設も時刻表などの最低限の設備を有していることから「駅舎」と呼んでいる。