「100円稼ぐのに2万円」の衝撃! 赤字ローカル線を揺るがす「維持か廃止か」、その先にある地殻変動とは

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30年で1366kmの鉄路が消え、100円の収入に2万円の経費を要する地方路線が臨界点を迎えている。名鉄等の事例が示す維持限界を前に、もはや「存廃」の二項対立は意味をなさない。自動運転やAI、BRTを融合させ、持続可能な「統合型モビリティ網」へ地域インフラを再編する足し算の変革に迫る。

次世代移動システムの実験場

気仙沼線BRT(画像:写真AC)
気仙沼線BRT(画像:写真AC)

 こうした逆風のなか、現実的な選択肢として視線が集まるのがBRTへの移行だ。

 鉄路の跡地をバスの専用道路へ切り替えることで、維持にかかる費用を大きく抑えることができる。線路の補修や信号、電気設備の管理から解放されるため、鉄道と比べればコストはぐっと軽くなる。乗客の増減に合わせて走らせる本数を変えられるなど、固定費に縛られていた交通網を無理のない運用へ移していく効果は小さくない。

 実際の先進例として知られるのが、東日本大震災のあとに運行が始まった気仙沼線BRTだ。

 ここでは、専用道の強みを生かした自動運転の試みが進んでおり、代わりの乗り物という枠を超えて、次世代の移動システムを育てる現場としての性格も帯びてきた。地方の交通が直面する壁は乗客の減少だけではない。各地で深刻さを増す運転士不足も路線の持続性に直結する難題だ。その点、BRTは自動運転や連なって走る技術を取り入れやすく、人手不足への備えと効率化を一度に進められる可能性を秘めている。

 この動きに合わせるように、自動車メーカーの立ち位置も変わりつつある。これまでは車両をつくって売ることが中心だったが、いまや運行管理や自動運転の手法までまとめて手掛けるなど、移動インフラを陰で支えるプレイヤーとしての役割が目立つようになってきた。BRTへの転換は、後ろ向きの縮小というより、コストを抑えながら持続可能な移動の形を各地へ広げていく

「地道な進化のプロセス」

と捉えるほうが実態に近い。

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