軽EVが日本を変える!「日産サクラ」「BYDラッコ」が示す希望――バス需要50%減で進む地域モビリティ再設計

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路線バス乗客が30年で50%以上激減した地方の「移動の貧困」を救うのは、軽EVか。日産やBYD、オートバックス連合が相次ぎ参入する中、車は単なる移動手段から再エネ・通信の拠点へと変貌を遂げている。産業の軸足が「製造」から「地域運用」へ移る中、1200の拠点が支える新たな社会基盤の可能性を追う。

多機能化する軽EVの普及

日本市場における新自動車ブランド「EMTA」のロゴ(画像:EMT)
日本市場における新自動車ブランド「EMTA」のロゴ(画像:EMT)

 日産の「サクラ」が道を切り拓き、軽EVの普及がいよいよ勢いづいてきた。全長約3395mm、全幅約1475mm、全高約1655mmという日本の街並みに馴染むサイズ感は、高齢のドライバーにとっても扱いやすい魅力がある。GLM(京都府京都市)が送り出した「MiMoS」にいたっては、さらに一回り小さい全長2998mm。4人乗りとしての実用性を守りつつ、家庭用の200V充電器があれば約6時間で満たされる。130kmという航続距離は、地域の中での移動を支えるには十分な数字といえる。

 この盛り上がりを後押しするのは、海外勢の参入と、これまでにない販売の仕組みだ。中国の比亜迪(BYD)は2026年7月28日、新型の「ラッコ」を発売する。年内に1万台の受注を見据えるこの車は、軽EVとして初めてスライドドアを備え、航続距離も最大で300km(参考値)まで伸ばしてきた。さらに2027年には、奇瑞汽車(チェリー)とオートバックスセブン(東京都江東区)らが手を組んだEMTも加わる。全国1200ものオートバックスの拠点が整備を担う体制は、地方で車を維持することへの不安を拭い去る材料になる。

 日本自動車工業会(JAMA)の調べでは、軽自動車を日常的に使う人の約4割を高齢者が占める。経済的な負担を抑えたいという願いは、そのままEVへの関心へとつながっている。事実、カーシェアの世界でも変化は目覚ましい。2026年3月末時点で主要4社の拠点は3万3774か所に達し、わずか数か月で987か所も増えた。車両も7万1674台を数える。平日の稼働が2割から3割台で推移していることからも、車を「持たない」選択が広がりつつあることがわかる。

 電力をわけ合い、通信の拠点ともなる軽EVは、もはや移動の道具にとどまらない。製品の進化がサービスと結びつくことで、市場の景色は着実に変わりつつあるのだ。

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