スズキはなぜ「国内2位」に躍り出たのか? 「400万台構想」で動き出した、日本車“インド時代”の新序列
スズキがホンダを抜き、国内メーカー2位に躍進する。2027年3月期に世界販売355.4万台を見込む同社の急成長を支えるのは、販売の6割、生産の7割を担う巨大市場インドだ。SUVシフトと「400万台体制」への巨額投資は、吉と出るか。新興国を起点に産業の重心が移動する、構造転換の最前線を追う。
世界へ向けたインド輸出ハブ戦略

スズキの視線は、インドを世界に向けた送り出しの拠点に据えることへと向いている。2026年3月期の輸出台数は、現地での生産のうち約2割を占める44.8万台に達した。前年と比べても35%増えており、その勢いは数字に明らかだ。アフリカをはじめとするグローバルサウスへの供給を強めつつ、インド政府が進める「Make in India」の波を捉えて、つくる力をさらに高めている。
・人件費を抑えられる点
・部品供給の網が現地で厚みを増していること
は、ほかにはない強みとなる。こうしたコスト面での有利さを背景に、インドでつくられた日本車が国内へ運び込まれる流れもすでに出始めた。
生産の重みは、地理的に見ても明らかに移動している。インドを始まりの場所として、そこから世界中へ製品が行き渡る。そんな新しい供給の仕組みが、いま着実に形になりつつある。