スズキはなぜ「国内2位」に躍り出たのか? 「400万台構想」で動き出した、日本車“インド時代”の新序列
スズキがホンダを抜き、国内メーカー2位に躍進する。2027年3月期に世界販売355.4万台を見込む同社の急成長を支えるのは、販売の6割、生産の7割を担う巨大市場インドだ。SUVシフトと「400万台体制」への巨額投資は、吉と出るか。新興国を起点に産業の重心が移動する、構造転換の最前線を追う。
SUVシフトと電動化による攻勢か

インド市場でのSUV比率は、この5年間で約6割まで跳ね上がった。こうした流れを受け、スズキは「ブレッツァ」や「グランドビターラ」、「フロンクス」といった車種を立て続けに送り出している。さらに電気自動車の「eビターラ」も加え、電動化への歩みも足並みを揃えて進める構えだ。
今のところ、マルチスズキのSUVシェアは2割ほどに留まっている。ただ、これまで得意としてきた小型車中心の形からSUVへと広がりを持たせることは、投資がかさむ今の状況において、実りある収益の向上をもたらすはずだ。
日々の暮らしを支える運び手としての役割はそのままに、より価値の高い分野へと踏み出す。そうしてブランドのありようを新しくしていく試みが、これからの息の長い成長を分かつことになるだろう。