率直に言う 万博EVバス問題を「一企業の責任」に矮小化するのは間違いだ

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EVバス事業を手がけるEVMJが民事再生法を申請し、負債は約57億円にのぼる。万博向け導入を契機に広がったEVバス政策は、補助金制度や整備体制の遅れも抱え、企業単体では説明できない構造課題を浮かび上がらせている。

EVバス事業の再生申請と背景

EVMJ製EVバス(画像:大阪メトロ)
EVMJ製EVバス(画像:大阪メトロ)

 電気自動車(EV)バスの開発・販売を手がけるEVモーターズ・ジャパン(EVMJ、福岡県北九州市)が、民事再生法の適用を申請した。負債総額は約57億円にのぼる。関西万博向けバスの不具合に関わる問題や資金繰りの悪化が背景にあるとされる。

 ただし、この件をただのバス製造企業の経営失敗として片づけるのは早い。事情はより複雑である。これまでの報道を整理すると、メーカー側の対応に注目が集まっている。

 しかしバス業界全体の流れとして見ると、導入を後押しした政策、発注側と支援する行政の審査や評価の仕組み、さらに現場での運用条件まで含めて、前提の食い違いがあった可能性がある。

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