“日本車の牙城”タイのモーターショーで起きた衝撃――「BYD首位」「中国勢上位8割独占」が示す市場構造の転換

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BIMS2026は成約13.3万台(前年比71.8%増)と活況を呈した一方、上位10ブランド中8を中国勢が占拠。日本勢のシェアは3割へ低下し、市場構造の急変が鮮明となった。

日本勢後退と金融環境の影響拡大

BIMS2026(画像:BIMS)
BIMS2026(画像:BIMS)

 BIMS2026における日本勢の成約台数は、全体の3割に留まった。長くこの地で築いてきた優位が、足元から崩れ始めている――。

 トヨタは1万5750台(前年比64%増)を売り上げ、なんとか2位の座を守ったものの、他の顔ぶれは寂しい。ホンダが10位に滑り込んだ以外、マツダや三菱自動車、いすゞ、日産といった面々はトップ10の圏外へと沈んだ。とりわけホンダ、三菱、日産は前年の実績を割り込んでおり、その減速ぶりは隠しようがない。かつて市場の8割以上を握った日本車の支配力は、2025年に7割を切り、いまも低下の一途をたどっている。

 2025年のブランド別シェアを振り返れば、トヨタが37%、ホンダといすゞがそれぞれ約12%と上位に名を連ねるが、その背後には6.4%まで数字を伸ばしたBYDが迫る。こうした勢力図の変化を後押ししているのが、タイの

「厳しい金融環境」

だ。積み上がった家計債務を背景に、自動車ローンの審査は厳しさを増している。消費者の動きは鈍く、コロナ禍前に100万台を超えていた新車販売は、2025年には約63万台と、前年並みの低い水準に留まったままだ。

 日本勢が苦戦を強いられているのは、これまで彼らを支えてきた資産価値への信頼が揺らいでいるからだろう。

「日本車は中古でも高く売れる」

という定説は、家計が苦しくなった今、かつてほどの重みを持たない。ローンが通りにくい現状では、将来の売却価格を気にする余裕などなく、目先の支払額や維持費の安さが何より優先されるからだ。

 さらに、長年かけて整えてきた広大なサービス網も、皮肉なことに足かせとなっている。エンジン車の整備には欠かせない拠点も、電気自動車(EV)への移行期においては、多額の固定費を垂れ流す重荷に変わりかねない。対照的に、身軽な体制で乗り込んできた中国勢は、その分を販促へとつぎ込み、効率よく市場を塗り替えている。

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