“日本車の牙城”タイのモーターショーで起きた衝撃――「BYD首位」「中国勢上位8割独占」が示す市場構造の転換

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BIMS2026は成約13.3万台(前年比71.8%増)と活況を呈した一方、上位10ブランド中8を中国勢が占拠。日本勢のシェアは3割へ低下し、市場構造の急変が鮮明となった。

中国勢躍進と実売中心の市場変容

BIMS2026におけるブランド別成約台数(画像:BIMS)
BIMS2026におけるブランド別成約台数(画像:BIMS)

 BIMSは、華やかな新型車の発表会だけではない。東南アジアにおけるこの種のイベントは、何よりも

「実売」

が重要視される場だ。ショーの成約台数こそがその価値を測る物差しであり、2026年はその数字が驚くべき跳ね上がりを見せた。成約台数は2020年の7倍以上に達し、市場の熱気は最高潮にある。

 ブランド別で首位に立ったのは、中国のBYDだ。成約台数は前年比68%増の1万7354台。この数字の重みは、彼らの2025年における年間販売実績が約1.4万台であったことを考えればわかりやすい。たった一期間のイベントで、昨年の年間実績を軽々と塗り替えてしまったのだ。

 顔ぶれを眺めれば、中国勢の勢いはさらに際立つ。3位の奇瑞を筆頭に、

・上海
・長安
・吉利
・長城
・広州

といったメーカーが上位を独占した。とりわけ吉利は7.7倍、奇瑞は5.9倍と、異様なほどの伸びを見せている。その背景にあるのは、電池などの部品から自前で手がけるサプライチェーンの強さだろう。需要の波を捉え、即座に在庫を割り振る彼らの足の速さは、他の追随を許さない。

 中国メーカーは、目先の利益を削ってでも市場をいち早く手に入れる道を選んでいる。事前に集めた見込み客を、会場という熱狂のなかで一気に契約へと導く――その冷徹なまでの効率性は、タイにおける自動車ビジネスのあり方が、もはや以前とは別物に変わってしまったことを物語っている。

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