路線バスを「点検車」にする逆転の発想!――ガス漏えい事故リスクの“監視の空白”を埋める新手法とは

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路線バスを活用したガス管監視は、見回りの空白を埋める発想から生まれた。AIカメラ搭載のバスが2024年度に「連絡なし他工事」の発見数を約2倍に増やし、対象路線の7割で巡回不要を実現。2025年11月、関西三都で110台規模へ拡大した取り組みは、バス事業の新たな収益源と公共インフラ維持の両立を示している。

バス走行を活用した見回り業務

路線バスにAI連携カメラを搭載(画像:Daigasグループ)
路線バスにAI連携カメラを搭載(画像:Daigasグループ)

 2025年11月25日、Daigasグループ(旧大阪ガスグループ)が新たな一手を打った。京都市バスの路線において、AIカメラを用いたガス管の監視業務を開始すると発表したのだ。

 大阪ガスネットワーク(大阪市中央区)は、すでに運用している大阪や神戸に加え、京都市交通局の協力を取り付けることで、関西三都を網羅する体制を整えた。狙いは明確だ。道路を掘削する業者が、事前の相談もなく工事を始める「連絡なし他工事」を早期に見つけ出し、ガス管の破損事故を未然に防ぐことにある。2021年6月に産声を上げたこの枠組みは、京都での導入によって新たに30台のバスが加わり、全体で110台規模のネットワークへと膨らんだ。

 この動きが示唆しているのは、バス事業者が「決まったルートを走る」という日常の営みを外部企業に開放し、新たな収益の柱へと育てようとする潮流だ。運賃収入だけに頼る経営が難しさを増すなか、走行中の車両を都市の安全を守る「目」として機能させ、その対価を得るモデルは、経営基盤の安定に直結する。

 本来の旅客輸送という使命を果たしながら、他業界の現場が抱える負担を肩代わりし、相応の利益を得る――こうした知恵の出し合いは、苦境に立つバス事業を支える、ひとつの処方箋になるはずだ。

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