「もう、近道は許さない」 外免切替の“激辛化”が突きつける現実――これまで目を逸らしてきた「安全のコスト」とは
2025年10月の外免切替厳格化で「技能確認」合格率は13.1%に急落。安全基準強化が労働力供給を圧迫し、物流・サービス業のコストと競争構造に直撃する、日本公道の「入場料」改革の現実。
厳格化発生の背景

外免切替は、海外で取った免許を日本のものへ移すための仕組みだ。これまではイラストを使った10問程度の問いに答え、7割合っていれば合格とされていた。教習所に通って一から取る場合に比べれば、費用も時間もかからず、負担は極めて軽かったといえる。
ところがこうした仕組みに対して批判が相次ぐようになった。内容が易しすぎるとの指摘だけでなく、
・試験をカメラで盗撮する不正
・観光ビザで来た外国人に取得を促すビジネスの横行
が明らかになったからだ。逆走やひき逃げといった事故が相次いで報じられたことで、利便性よりも安全を優先すべきだという世論が一段と強まった。
こうした動きを受けて、行政は2025年10月からルールを大きく改めた。問題数は50問に増え、合格ラインも9割以上に引き上げられている。技能面でも横断歩道の通過といった課題が加わり、合図の出し方や曲がり方への採点も厳しくなった。
日本の道路を走るために必要な技術の基準をはっきりと示し、安全という公共の財産に甘えていたルートを塞ぐ。インフラを守るための手間を正当に評価し、形骸化を許さない姿勢が鮮明になった。