「一社では、もう勝てません」 1位トヨタ、追撃BYD、GM・ヒョンデ連合――2025年世界販売ランキングに映る“集団戦”の転換点

キーワード :
2025年の世界自動車市場は、単純な販売競争の時代を終えた。トヨタ1132万台、VW898万台、BYD460万台と上位10社は、規模よりも提携力と投資余力で勝敗が決まる、新たな競争段階に突入している。

技術と供給網の勝ち筋

中国(画像:Pexels)
中国(画像:Pexels)

 中国市場では、トヨタや日産、GMが現地資本への開発委託を急いでいる。スピードとコストを最優先に、現地の知見を直接取り入れる手法である。日産は中国向け車両の開発権限を合弁相手の東風汽車集団に委ねた。ここから生まれたEV「N7」は、2025年4月の予約開始以降、順調に売れ、発売1か月半で2万台、11月時点では累計販売5万台に迫る勢いを見せている。

 GMも上海汽車との合弁を通じ、「Xiao Yao(梟龍)」と呼ばれる基盤を整えた。世界戦略の柱だった「Ultium」は横に置き、中国のデジタル環境に特化した仕組みを採用している。車両の中枢を現地に任せることで、WeChatやBaiduマップなどのサービスと高度に連動させることが可能になった。

 自社の意思決定の重みを切り離し、現地の速度に身を委ねる組織の適応により、GMの2025年NEV販売は前年比22.6%増の約100万台に達し、過去最高を記録した。

 一方、自社開発を貫いてきたホンダは苦戦している。2025年の中国販売台数は前年比25%減の約65万台にとどまり、2020年のピーク時からほぼ100万台減少した。ホンダも方針を転換し、2028年以降は東風汽車集団や広州汽車集団が開発を主導する車両を投入する計画である。

 ブランドが看板だけになるリスクを負いながらも、現地のスピードを外部から調達することが、市場に留まるための実利的な手法となっている。

全てのコメントを見る