「一社では、もう勝てません」 1位トヨタ、追撃BYD、GM・ヒョンデ連合――2025年世界販売ランキングに映る“集団戦”の転換点

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2025年の世界自動車市場は、単純な販売競争の時代を終えた。トヨタ1132万台、VW898万台、BYD460万台と上位10社は、規模よりも提携力と投資余力で勝敗が決まる、新たな競争段階に突入している。

メーカー間の提携関係

ヒョンデとGMによる覚書締結(画像:現代自動車)
ヒョンデとGMによる覚書締結(画像:現代自動車)

 上位10社の提携関係を整理すると、勢力は主に4つの集団に分かれる。トヨタはスズキと資本提携を結び、電動車の開発を進めるとともに、中国ではBYDと合弁会社を設立し、セダン「bZ3」やスポーツタイプ多目的車(SUV)「bZ3X」を投入した。

 VWとフォードは2020年に包括提携を結び、約800万台の商用車を共同生産することで、数十億ドル規模の費用削減を進めている。

 注目されるのはヒョンデとGMの連携だ。2024年9月に包括的な協力を発表し、2025年には中南米向けに小型SUVやピックアップなど5車種を共同開発することに合意した。対象はエンジン車とハイブリッド車(HV)の両方である。

 さらに北米市場向けに電動商用バンを共同開発し、年間最大80万台の生産を見込む。この連合は合計で約1300万台規模の調達能力を背景に、電池や半導体の価格交渉で他社を圧倒する力を狙う。資本統合をともなわなくても、特定地域で利害を一致させることで巨大勢力に対抗できる戦略だ。

 一方、ホンダと日産は経営統合には至らず、北米市場での協業を軸に調整を続ける。HV用エンジンの供給案などが検討されているが、主導権をめぐる対立は解消されていない。

 開発スピードを上げているのは、具体的な目標を共有する「VWとフォード」や「ヒョンデとGM」の連合だ。ホンダと日産が地域限定の協力から経営統合へ進めるかどうかが、生き残りの焦点となる。

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