ホンダの都心「自動運転サービス」は成功するか? 帝都・国際と提携、レベル3~4の間にある壁越えろ

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ホンダは4月21日、タクシー大手と提携し、2020年代半ばから自動運転のサービスを始めると発表した。自動運転車両のライドシェア(相乗り)で、バスとタクシーの間の乗り物を想定している。

自動運転車両ライドシェアの可能性

帝都自動車交通のウェブサイト(画像:帝都自動車交通)
帝都自動車交通のウェブサイト(画像:帝都自動車交通)

 しかし、レベル3とレベル4には大きな違いがある。

 レベル3では、特定条件で高速道路などの自動運転が可能だが、あくまで運転の主体は人だ。緊急時は人が操作をしなければならない。一方、レベル4では緊急時も含めてシステムが運転をするのだ。

 ホンダの発表はこのレベル4解禁を前提にしたものだが、2021年に政府が閣議決定した成長戦略では、2030年までに100か所以上での無人輸送サービスの実施が検討されており、市場は有望とされている。

 レベル4の車両に公道を走らせる実証実験はアメリカで既に行われているが、日本でもスタートする予定だ。今回はタクシー事業者との提携が発表されているため、任意の目的地に移動してくれるサービスがすぐにでも始まりそうなイメージがあるが、どうもそうではないようだ。

『朝日新聞』2021年2月5日付朝刊に報じられた記事によると、ホンダが計画しているのは

・自動運転車両のライドシェア(相乗り)

で、バスとタクシーの間の乗り物を想定している。自動運転車両のライドシェアは、トヨタ自動車が東京五輪の選手村で既に運行している。これと同様のサービスが導入されると見込まれる。

 タクシーのように自由に移動できないのか――と失望する人もいそうだが、実はライドシェアだけでも利便性の高いサービスだ。

 都内でも鉄道駅から遠く、バス路線も不便な地域は少なくない。そうした地域をカバーするために自治体がコミュニティーバスを運行しているケースもあるが、いかんせん便数と運行路線が少ないという問題を抱えている。

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