「10年後、EVは主流になる!」と考える人が8割――それでも「今は買わない」が正解? 日本市場を阻む「期待と諦め」の二重構造

キーワード :
,
10年後の主流化に79%が同意する一方、直近の購入意向はわずか18%――。最新調査が暴いたのは、日本市場を阻む「期待と諦め」の二重構造だ。6割超が絶望するインフラ不足が最大の壁となり、消費者は資産価値の下落を恐れ「戦略的待機」を決め込む。EVシフトは今、社会実装の成否を問う最終審判の時を迎えている。

悪循環を止める方法

EV(画像:写真AC)
EV(画像:写真AC)

 今の停滞した循環を転換するには、拠点数という規模の追求をやめ、利用者が直面する時間的リスクを排除する「情報統合」が必要だ。充電器の設置台数という統計上の数値にこだわるのではなく、

・リアルタイムの利用状況
・給電出力の安定性

を可視化し、車両側のナビゲーションシステムと完全に同期させることで、移動の過程における不確実性を消す必要がある。

 集合住宅での停滞を打破するには、新築建物への配線義務化だけでなく、既存の不動産価値の算定基準に給電設備の有無を直結させる制度的な枠組みが必要だ。設備がないこと自体が将来的な資産価値の下落を招く市場原理を導入すべきである。

 さらに、二輪EVや小型モビリティを、四輪普及の前段階における集中的な投資対象として位置づける必要がある。「Q8」で27%の支持を集めた二輪市場は、大規模給電網を必要としない交換式バッテリーの社会実装を先行して進める場になる。小型モビリティによる成功の蓄積が、最終的に巨大な四輪市場を縛る停滞を打ち破る力になる。

全てのコメントを見る