「10年後、EVは主流になる!」と考える人が8割――それでも「今は買わない」が正解? 日本市場を阻む「期待と諦め」の二重構造
10年後の主流化に79%が同意する一方、直近の購入意向はわずか18%――。最新調査が暴いたのは、日本市場を阻む「期待と諦め」の二重構造だ。6割超が絶望するインフラ不足が最大の壁となり、消費者は資産価値の下落を恐れ「戦略的待機」を決め込む。EVシフトは今、社会実装の成否を問う最終審判の時を迎えている。
補助金依存と価格期待の歪み

EV購入を検討する理由で最も多いのは「政府補助金・優遇制度」で58%を占める。補助金が購入判断に強く影響する、あるいはある程度影響すると答えた層は計80%に達し、市場が自律的に価値を決める機能を十分に持っていない実態を示している。
補助金が購入の前提になることで、消費者は将来的な制度拡充や技術進歩による価格低下を期待し、より有利な条件を待つ傾向がある。その結果、今の時点での購入は延期され、国内の普及速度は鈍化する。普及目標達成のために補助金の継続や増額が必要になり、政策面での負担が増す。
注目すべきは、希望する電動車の種類HVが41%と、BEVの29%を大きく上回っている点だ。HVは充電環境に左右されず、価格も安定しており、長距離走行への不安もない。消費者は、進化途上で規格も安定しない今のEVを買う経済的な理由を見出せず、中古市場で換金性が高いHVを、将来に向けた安全な選択肢として選んでいる。