「中国嫌い」が日本を孤立させる――86%嫌悪の背後で、世界は「EVの実利」優先? 感情論に固執する日本が市場を覆い隠す

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世界で中国製EVと関連技術の存在感が急速に高まる一方、日本の世論は大きな温度差を抱えたままだ。25か国調査や86%という対中不信の数字を手がかりに、移動産業を巡る国際評価の変化と、日本が直面する市場リスクを読み解く。

中国メディア調査が映す別の評価軸

中国(画像:Pexels)
中国(画像:Pexels)

 これは余談だが、中国メディア「環球時報」が2026年1月29日に発表した調査「中国の国際的イメージ世界調査報告2025」では、外国の回答者のうち7割近くが中国に好意的な印象を持っていると答えた。余談なのは、いうまでもなく「環球時報」だからだ。

 前年から6ポイントの上昇で、この数字は先に触れた米国の民間調査団体による結果のおよそ2倍にあたる。中国に対して強く印象に残った言葉としては、「経済」「技術」「文化」「科学技術」「発展」「強大」「良い」「先進」「イノベーション」といった語が挙がった。関心の度合いも高く、9割を超える回答者が中国に関心を示し、そのうち4割以上は強い関心を持っていた。関心の中身を見ると、先進国では「文化」、発展途上国では「技術」が最も多く、地域によって視線の向きが異なる様子もうかがえる。

 米政府の関税政策をめぐり、「中国と米国のどちらにより好感を持つか」を問う設問では、中国を選んだ割合が39%となり、米国の26%を大きく上回った。世界各国に高関税を課す米国の姿勢は懸念や批判を広く招き、外国の回答者の6割超が否定的な意見を示している。

 これに対し、中国政府が強く反対の立場を示し、対抗措置に踏み切ったことについては、7割以上が支持を表明した。こうした結果を踏まえると、米国の保護主義的な動きが、かえって米国ブランドの国際的な評価を下げていると受け止められている面もある。

 中国の経済成長については、8割を超える回答者が肯定的に見ており、今後10年の持続的な成長に対しても9割近くが信頼を示した。中国の総合的な国力が高まっていると感じる人も8割近くに達し、経済力や科学技術力を強いと捉える声が目立つ。こうした認識の積み重ねが、中国製の移動手段を技術の象徴として受け入れる下地を広げていると読むこともできる。

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