BEV・PHEV・FCEV 結局どれが「使える」のか? 電動走行距離と価格帯から違いを探る

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欧州議会が発行した文献を題材として「自動車分野の未来」を概観するシリーズ企画。第2回は、世界市場の趨勢と併せてEVの種類別の特徴を考える。

水素FCEVはいかにして普及するか

 水素FCEVは、まず法人が所有する長距離トラックやバスから活用が始まるだろう。乗用車への展開はインフラの整備状況次第だ。

 普通充電と急速充電を合わせた日本の充電スタンド数は、2021年は2万9233基で、2020年比1087基減少した。2010年代前半に国の補助金を活用して急増したスタンドが8年の耐用年数を超え始めたが、更新には1基あたり約500万円が必要だ。日本のEVは乗用車保有台数の1%程度で、採算性が良くないため撤去される事例もある。

 水素ステーションは2021年10月現在、全国に169か所、水素FCEVの保有台数は2020年末で5170台、計算上はステーション1か所当たり約30台となるが、配備は大都市に集中し、配備が無い県が11もある。約5億円、補助金を使っても1.5億円という高額の建設費が新規配備の最大の障害だ。

 政治や大手メディアの宣伝により消費者は、電動化が進むと自動車用の内燃エンジンはなくなると理解しているが、そう単純な話ではなく下記のような需要はまだ続く。

(1)HV(継続使用)
(2)既存車用水素エンジン(エンジンは流用、制御は新規開発)
(3)短~中距離商用車(規制適合のための改良)
(4)BEV用レンジエクステンダー(発電専用エンジン)

 CO2排出量は国単位で目標を賦課(ふか)されており、「フィット・フォー55」の政策パッケージに含まれる排出権取引制度ETSも活用できる。

 自動車が道路走行時に排出するCO2は、全排出量に占める割合で約15%と、発電と暖房の約44%よりはるかに少ない。

 対策案が多ければ問題解決の確実性が高まることは常識だ。にもかかわらず内燃エンジンを禁止してBEVしか認めないという政策は不自然だ。

 最終的なカギとなるのは消費者自身の判断だ。

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