2024年12月23日の残像――なぜ「世紀の握手」は必然だったのか【短期連載】日産はホンダと再び歩みを進めるべきか(1)

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日産とホンダが共同持株会社設立で経営統合を検討、三菱自も参画可能性を探った「世紀の握手」は、世界販売800万台規模と株価急上昇で市場に衝撃を与えた。日産は営業利益-3000億円の苦境に直面し、競争激化するBEV・自動運転開発環境が背景にある。

日産・ホンダ統合破談から1年

ホンダ・日産のロゴマーク(画像:AFP=時事)
ホンダ・日産のロゴマーク(画像:AFP=時事)

 日産とホンダの経営統合が破談となってから、丸1年が経過した。両社はそれぞれの道を進んできたが、自動車を取り巻く環境は変わらず厳しいままである。1年前、年間販売800万台を目標に掲げた提携は市場に大きな期待をもたらした一方で、OSの差異や現場の矜持が統合を阻む現実も露呈した。2026年を迎え、競争の軸は「量」から「知能」へと移りつつあるなかで、両社に残された選択は組織の合流か、機能別の共闘か。ブランドの誇りを保ちつつ、開発費を大胆に圧縮する新たな道は開けるのか。統合発表から破談に至る過程を振り返り、生存の壁を探る。

※ ※ ※

 2024年12月23日、日産とホンダは共同持株会社設立による経営統合の基本合意を結び、三菱自動車も参画の可能性を検討する覚書を3社で締結した。この発表は国内外で大々的に報道され、

「世紀の握手」

としてセンセーションを巻き起こした。同日行われた記者会見では、日産の内田社長、ホンダの三部社長、三菱自の加藤社長が登壇し質疑に応じたものの、前途洋々というよりはどこか歯切れの悪さが残り、違和感を覚えた人も少なくなかっただろう。

 それでも世界第3位規模の販売台数800万台を目指す巨大グループの誕生は、トヨタや台頭する中国メーカーへの対抗策として市場に歓迎された。当時の株価の動きを見ると、日産は12月17日の終値337.6円を底に急上昇し、12月26日には552.4円に達した。ホンダも12月19日の終値1220円から反転し、12月27日には1531円となり、市場の期待感が鮮明に示された。

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