2024年12月23日の残像――なぜ「世紀の握手」は必然だったのか【短期連載】日産はホンダと再び歩みを進めるべきか(1)
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営業利益マイナス3000億円という現実

日産とホンダは、もともと2024年3月15日に「知能化・電動化に向けた戦略的パートナーシップの検討開始に関する覚書」を締結していた。さらに9か月後の12月には、「より深いレベルでのシナジー効果を生み出すことができるかの検討する」として、経営統合まで視野に入れる段階に入った。その背景には、日産の2024年度上期決算で営業利益が-3000億円となるなど、経営の悪化があった。まずは2023年度の日産とホンダの連結決算を確認してみる。*()は2022年度実績
日産の売上高は12兆6857億円(10兆5966億円)、営業利益は5687億円(3771億円)だった。ホンダの売上高は20兆4288億円(16兆9077億円)、営業利益は1兆3819億円(7807億円)となっている。2023年度は、コロナ禍の影響が薄れたことで両社とも2022年度から大きく伸びた。
問題はここからである。2024年度上期決算は以下のとおりとなった。*()は2023年度上期実績
日産の売上高は5兆9842億円(6兆633億円)、営業利益は329億円(3367億円)と大幅に落ち込んだ。ホンダは売上高9兆6093億円(8兆853億円)、営業利益6965億円(4534億円)と増益を維持したものの、日産との業績差は鮮明となった。
ホンダは前年度に引き続き好調を維持していた。一方で日産は、売上高は前年度並みだったものの、営業利益は329億円にとどまり、前年同期比で-3000億円となった。この営業利益の悪化は、「世紀の握手」といわれた提携以上に衝撃的だったかもしれない。営業利益-3000億円の主な内訳は、為替や原材料価格の高騰による影響が1100億円、販売費や価格改定の影響が2000億円に上った。背景には、中国市場の縮小や商品ラインナップの不足がある。
ここまで業績が悪化すると、身売り圧力は強まる。戦略的パートナーシップを結んでいたホンダがその対象となり、日本国内ではトヨタ、ホンダ、日産と陣営が明確に分かれていることから、選択肢はホンダに限られた。