「日本の中古車」を日本人が買えなくなる? 自動車販売倒産、新車・中古車も「10年間で最多」という現実 海外バイヤーに買い負ける現場の真実とは
2025年、中古車販売の倒産は101件に達し利益率は2.1%まで低下。小規模業者は海外バイヤーとの競争に後れを取り、日本人が国内車を手に入れにくい「移動格差」が現実化している。
日本人が買えない「日本の中古車」

2026年1月20日、東京商工リサーチが発表した2025年の四輪自動車販売における倒産件数は137件に達した。前年から26.8%増え、2016(平成28)年以降の10年間で最も多い。新車販売業者の倒産は36件(前年比20.0%増)、中古車販売業者は101件(同29.4%増)で、ともに過去10年で最も高い水準となった。
特に中古車販売では、資本金1000万円未満の小・零細業者が88.1%を占め、経営基盤の弱さが目立っている。円安の影響で中古車は海外市場で資産として取引されるようになり、国内の小規模業者は海外バイヤーとの競りで不利になり、日本人が自国の車を買い戻せない状況が生まれている。
日本自動車販売協会連合会のデータによると、新車登録台数は289万8417台(前年比1.2%増)とわずかに回復の兆しを示すが、中古車登録は
「363万2179台(同0.8%減)」
で3年ぶりに減少した。海外からの需要が急増したことで、オークションの競売価格は国内消費者の許容範囲を超え、販売店の仕入れルートは物理的に制約される状況が生まれている。利益率も差が明確で、新車販売は3.1%まで改善したのに対し、中古車販売は2.1%に低迷し、収益構造の逆転が鮮明になった。
日本の厳しい車検制度で維持された高品質な車両は、国内消費者に還元されることなく海外市場で利益を生む資源として流通している。日本人が維持費を負担し
「丁寧に守り続けた品質」
が、皮肉にも海外バイヤーの利益を支え、国内市場の空洞化を加速させている。