「日本の中古車」を日本人が買えなくなる? 自動車販売倒産、新車・中古車も「10年間で最多」という現実 海外バイヤーに買い負ける現場の真実とは

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2025年、中古車販売の倒産は101件に達し利益率は2.1%まで低下。小規模業者は海外バイヤーとの競争に後れを取り、日本人が国内車を手に入れにくい「移動格差」が現実化している。

リスクとリターンの分岐点

2026年1月20日発表、東京商工リサーチのリポート「「自動車販売」倒産 新車も中古車も10年間で最多 仕入困難な小・零細の中古車販売で倒産が大幅増」より(画像:東京商工リサーチ)
2026年1月20日発表、東京商工リサーチのリポート「「自動車販売」倒産 新車も中古車も10年間で最多 仕入困難な小・零細の中古車販売で倒産が大幅増」より(画像:東京商工リサーチ)

 現在、リスクは経営基盤の弱い小規模業者に集中している。資金力や最新技術への対応力が限られた業者は、

・仕入れの困難
・利益率の低迷

に押され、市場から退出を迫られる状況にある。このまま制度や市場のゆがみを放置すれば、国内の自動車流通は機能不全に陥り、日本人消費者は

「自国で生産された車両さえ自由に選べなくなる」

可能性があるだろう。

 一方で、制度支援と技術投資を戦略的に組み合わせれば、

・仕入れの効率化
・国内供給の安定化

は十分に見込める。海外市場から得られる利益を国内に還流させる仕組みを整えれば、小規模業者でも比較的強い事業基盤を維持できる。中古車市場の健全な再編は、倒産件数の抑制にとどまらず、地域の移動手段を守り、地方経済への波及効果も期待できる。

 国内中古車市場は、海外バイヤーとの競争が激しく、日本人が希望する車両を手に入れにくい状況が続く。しかし、市場分析に基づく制度支援と技術投資で差別化を進めれば、倒産リスクを抑えつつ、収益と供給を両立させることも可能だ。生き残りのカギは、

・資本力
・技術力
・制度活用

の三つの要素をどれだけ迅速かつ柔軟に整えられるかという経営判断にかかっているのだ。

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