「成田空港 = 遠い」は過去の話? LCCが変えた時間&金の損益分岐点、羽田18分差を「価格」が飲み込む逆転劇とは

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成田空港は国内線739万人、国際線3220万人を擁するが、羽田再国際化で競争は激化。LCCや鉄道整備が国内線シェアと乗継需要の行方を左右する。

就航都市数の格差

北海道と名古屋以西に就航している成田空港のLCC国内線(画像:菅原康晴)
北海道と名古屋以西に就航している成田空港のLCC国内線(画像:菅原康晴)

 成田空港の公式サイトによると、2026年1月1日時点で、国内線の就航都市は18都市・19路線である。北海道以外は名古屋以西に偏り、東北・北陸方面への路線は存在しない。

 東北方面では、2019年から2021年3月までジェットスターの成田~庄内線が運航していたが、コロナ禍で乗客が激減したため短期間で廃止された。大阪や名古屋のように需要の大きい都市を除けば、東北・北陸地方のように新幹線や在来線との競合で需要が分散する地域では、薄利で少ない需要を争うLCCのビジネスは成立しにくい。実際、ジェットスターの成田~庄内線も自治体の誘致に応じて開設された路線だった。

 一方、羽田空港の公式サイトによると、2026年1月1日時点で、国内線の就航都市は48都市・50路線に達している。北海道から沖縄まで、一部離島も含め全国に広がり、日本で最も国内線の選択肢が豊富な空港である。就航都市の数だけでなく、運航便数でも成田との間には大きな差がある。

 東京都内から成田空港・羽田空港までの時間的距離は縮まったものの、就航都市の数や運航便数の差を考えると、国内線で成田が羽田のシェアを奪うには、やはりLCCという価格競争で勝負するしかないだろう。

 国際線の就航都市を見ると、2026年1月1日時点で、成田は122都市・125路線、羽田は49都市・53路線である。国際線では依然として成田の方が選択肢は多い。LCCかどうかにかかわらず、地方自治体が国際線の就航を成田に求めるのは、インバウンド客を

「自地域に直接集めたい」

という狙いがあるからである。

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