「小銭お断り」は身近な路線から? 新潟交通「免許センター線」という戦略、国の厳しい要件を“逆転の発想”でクリアか

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2024年度に始まった完全キャッシュレスバス実証。2025年度は28事業者44路線が選ばれた。空港や企業輸送だけでなく、新潟の免許センター線も参加する。地方路線が示す現実的な突破口を追う。

完全キャッシュレス実証の高い壁

JR新潟駅前のバスターミナル(画像:写真AC)
JR新潟駅前のバスターミナル(画像:写真AC)

 2024年度から、国土交通省主導で完全キャッシュレスバスの実証運行が始まった。現場の関心は高く、多くの地域のバス事業者が参加を望んでいる。ただし、希望すれば参画できる仕組みではない。

 実証運行には路線の類型ごとに要件が設けられており、条件に合致しなければ国の承認は得られない。この枠組みが、現場に小さくない制約を生んでいる。

 選定基準のひとつに、キャッシュレス決済の利用割合が高い路線であることが挙げられている。問題は、現時点では利用割合が低くても、将来的な完全キャッシュレス化に意欲を示す路線が対象外となる点だ。前向きな意思だけでは、実証運行への参加は認められない。

 もっとも、こうした閉塞感を打開する余地は残されている。制度の隙間を突く形で、想定外の手法によって道が開ける可能性が見えてきた。実証運行は、単なる実験の場にとどまらず、現場の創意が問われる局面に入りつつある。

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