路線バスはこのまま消滅するのか? 全国減便10%、2025年に露呈したインフラ崩壊の臨界点
2025年、日本のバス業界は耐え忍ぶ段階から構造再編を迫られる年に突入した。労働時間規制で全国便の約10%が減便、都市部も影響を受ける一方、AIオンデマンドや完全キャッシュレス化で効率改善の兆しも見え、維持策と技術革新の両立が課題となる。
働き方変化による便削減

中小事業者では、金剛自動車のように事業から撤退する例も出ている。今後も廃業、大手傘下入り、合併を選択する事業者が増えるだろう。共同経営の手法も議論され、都心部での本数調整は急務となる。
アフターコロナで明らかになったのは、ライフワークバランスを重視する労働組合との折り合いにより、
・週2~3日の出勤
・週2~3日のテレワーク
という働き方が認められつつある点である。完全テレワーク希望の労働者と、業績評価の難しさからテレワークを避けたい職場側の調整が意外に進んでいる。職場側はオフィスに来た日だけ精算すればよく、定期代の負担も減る。
こうした変化により、深夜・早朝便や通学・通院路線の廃止が加速し、移動弱者が顕在化している。都市規模が小さい地域ほど自家用車への依存度は高く、筆者が調査する地方都市では交通分担率が60%を超える都市もある。都市部でも、平日で自家用車利用率は約3割、休日は約5割が全国的な実態である。
交通弱者問題は地域格差として固定化し、今後さらに顕著になる状況が続く。