東京周辺のバス運転手、ぶっちゃけ「最適な年収」はいくらなのか?――500万円? 公共交通の給与改革を考える
東京圏で深刻化するバスドライバー不足は、平均年収420万~460万円にとどまる待遇構造が背景にある。離職は中堅層に集中し、物流業界への流出も進む。最低500万、中央値750万、最高1000万円という報酬水準の再設計が、公共交通の持続性を左右しつつある。
東京圏ドライバーを取り巻く最新環境

「2024年問題」が顕在化して久しい。東京大都市圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)のバス業界は、慢性的な人手不足に直面している。
路線バスのドライバーの平均年収は420万~460万円程度にとどまる。高速バス担当は470万~480万円、観光バス担当は450万~500万円程度である。長時間労働や拘束時間があるうえ、大型二種免許を保有しているにもかかわらず、全職種の平均年収461万円とほぼ同水準に収まっている。
路線バスに限れば、
・密集路線
・会社間競争
・渋滞や狭隘路の運行
・夜勤や早朝勤務
・休日運行
など、労働負荷は非常に高い。家族を養う観点や結婚、出産などのライフイベントに対する資金的な不安も大きく、中堅ドライバーの転職が相次ぐ。嘱託雇用を含めた高齢化や、若手応募者の少なさも課題だ。
さらに、電気自動車(EV)化や自動運転など技術変化も進んでいる。この状況では、ドライバーの継続意欲は低下しやすい。