「使わないのに手放せない」──休眠車5.6%が映す、日本の“所有疲れ”という病

キーワード :
車保有者調査で5.6%が「休眠車」を抱え、2年以上放置は17.6%に達した。売りたいのに手放せない背景には、煩雑な制度と高い手間がある。所有の出口改革が、家計と市場、産業構造を動かす。

「手放す」を手続きに変える発想

自動車の維持費に関する意識を調査。12月11~12日に車保有者300人を対象に、インターネットで実施(画像:カーネクスト)
自動車の維持費に関する意識を調査。12月11~12日に車保有者300人を対象に、インターネットで実施(画像:カーネクスト)

 この状況を変えるために必要なのは、仕組みの見直しである。車を手放す行為は、重い決断である必要はない。日常的な事務として、簡単に行える形に変えるべきだ。

 電子車検証や個人認証の技術を活用する。抹消登録や売却、廃車までの手続きを、すべてオンラインで完結させる。役所に出向いたり、書類を郵送したりする作業は減らせる。

 行政と業界は、データを連携させる必要がある。放置を罰する仕組みではなく、早く車を整理した人が得をする構造へ転換すべきだ。廃車買取やオンライン代行が支持される理由は、価格だけではない。面倒な手続きを代わりに引き受ける点に価値がある。

 前述のとおり「売れるなら売りたい」と考える人は35.2%に達する。仕組みが整えば、これらの車は市場に戻る。休眠車は、新たな供給源になり得るだろう。

全てのコメントを見る