多摩モノレール延伸の実態! 既存区間またぎ8割、沿線地価上昇3%――南北軸延伸でも「町田未接続」が浮き彫りに

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東京都は多摩都市モノレールを上北台から箱根ケ崎まで7.1km延伸、総事業費約1,290億円。新駅開業で武蔵村山市に鉄道が通り、日量約4.1万人の新たな移動需要と沿線地価上昇、都市圏経済波及の可能性が注目される。

南北移動の長年の課題

多摩都市モノレール(画像:写真AC)
多摩都市モノレール(画像:写真AC)

 多摩地域は、南北方向の移動が長年、公共交通の弱点だった。南武線では登戸から立川まで、また町田から八王子まで横浜線が延びるものの、東西方向の鉄道に比べて南北の利便性は低かった。

 多摩センターから上北台までは多摩都市モノレールが開通しているが、地域全体の交通網として十分に充実しているとはいえなかった。通勤や通学の動線は東京方面へのアクセスが優先され、北部から南部への移動は後回しになってきた。

 しかし、状況は変わりつつある。多摩都市モノレールが上北台から箱根ヶ崎まで延伸することになった。延伸事業は2025年11月27日に国土交通省から都市計画事業として認可され、着工が決定した。これにより、東京都の市で唯一鉄道のなかった武蔵村山市にも鉄道が開通することになる。

 南北軸の移動利便性が高まることで、通勤や通学に限らず、買い物や医療機関、商業・レジャー施設へのアクセスも改善される可能性がある。これまでバス輸送に頼っていた地域住民の移動手段に、安定的で速達性のある選択肢が加わることになる。

 また、都市間の連携や自治体間の交通政策調整が不可欠となり、延伸は鉄道整備にとどまらず、広域ネットワーク形成の起点としての意味も持つ。

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