多摩モノレール延伸の実態! 既存区間またぎ8割、沿線地価上昇3%――南北軸延伸でも「町田未接続」が浮き彫りに

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東京都は多摩都市モノレールを上北台から箱根ケ崎まで7.1km延伸、総事業費約1,290億円。新駅開業で武蔵村山市に鉄道が通り、日量約4.1万人の新たな移動需要と沿線地価上昇、都市圏経済波及の可能性が注目される。

公費主導の分担型整備

多摩都市モノレール(画像:写真AC)
多摩都市モノレール(画像:写真AC)

 延伸事業の総額は約1290億円とされる。東京都は支柱や桁、駅舎などのインフラ整備を担当し、モノレール会社は車両や電気設備など運行に直結する部分を担う。整備費用の分担により、事業全体の財政リスクを分散しつつ、運行会社には経営責任が残される仕組みだ。

 東京都は建設局を通じて約904億円を基盤整備に計上しており、駅舎や軌道構造物など、都市インフラとしての公共性が高い部分の整備に充てる。インフラ外部費用は総額358億円で、国や都の補助金・出資を差し引くと実質的な自己負担は約37億円にとどまる。このように、公費を主体とした整備体制は、沿線都市の開発や地価上昇などの都市経済効果を前提とした投資判断の側面も持つ。

 加えて、分担型整備の仕組みは、都市計画や地域交通政策との整合性を保つうえでも重要である。インフラの整備内容や費用負担の透明性が高まることで、自治体間や事業主体間の意思決定を円滑化し、開業後の運行安定性にも寄与する。

 持続的な経営を推進するためには、責任とリスクの線引きを明確にし、都市交通ネットワークとしての整合性を維持することが求められる。

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