タクシー運転手の「タメ口」許される? 会社へ苦情で厳重注意、車内接客の実情に迫る

キーワード :
, , ,
タクシー業界の内情を知る現役ドライバーが、業界の課題や展望を赤裸々に語る。今回は「乗客へのため口」について。

運転手が受ける「厳重注意」とは

街中を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)
街中を行くタクシーのイメージ(画像:写真AC)

 東京都内では約4万7000台のタクシーが、都心から下町、住宅街まで、まさに迷路のような道を日夜走り回っている。ここでは現役タクシー運転手の筆者が見てきた現場でのエピソードを紹介しつつ、タクシー業界が抱える課題を取り上げてみたい。

※ ※ ※

 タクシー利用客の多い駅前、病院、大型商業施設などからタクシーに乗車して、嫌な気分になったことはないだろうか。

 よくある苦情の一つが「○○駅から乗ったが、近距離だったせいか運転手に嫌な顔をされた」と、当該の会社や業界の監督機関である東京タクシーセンターに通報されるケースだ。

 嫌な顔だけで済めば、もちろん良くはないがそれほど大きな問題にならない場合が多い。ただし「ため口」でも使ってしまった際には、その運転手は厳重な注意を受けることとなる。それほど大きな問題なのだ。

“注意”の内容とは、どのようなものなのか。