「EV一択」は終了か? ポルシェ5400億円計上の衝撃、米中政策下で露呈した「脱エンジン路線」の限界

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欧州でEV販売比率が15.8%にとどまり、中国でも成長が鈍化するなか、ポルシェは5400億円超の損失を計上し計画を見直した。BMWやメルセデスもEV一辺倒から転換し、高級車市場はエンジン車延命と多様化戦略へと動き出している。

高級車EV回帰の潮流

ポルシェ・パナメーラ・ターボ・E-ハイブリッド(画像:ポルシェジャパン)
ポルシェ・パナメーラ・ターボ・E-ハイブリッド(画像:ポルシェジャパン)

 自動車産業は、100年に一度ともいわれる大変革期を迎えている。その中心には電気自動車(EV)シフトが据えられてきた。欧州連合(EU)は2035年以降のエンジン車販売禁止を打ち出し、米国や中国、欧州各国は補助金や規制でEV導入を後押しした。しかし、こうした制度設計は徐々に疲弊し、転換点を迎えつつある。一方で高級車ブランドでは、EVシフトから距離を置く動きが加速している。

 独フォルクスワーゲン(VW)グループの高級車ブランド、ポルシェは2025年9月19日、EV投入計画の見直しを発表した。背景には

・EV需要の減退
・主要市場である中国での圧力
・トランプ政権による輸入関税引き上げ

の影響がある。人気車種の「カイエン」や「パナメーラ」は、2030年代までエンジン車とプラグインハイブリッド車(PHV)の販売を継続する方針だ。

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