「整備士 = 休めない職業」は時代遅れ? 年間休日110日超え企業が3年で2倍! 働き方改革が加速か

キーワード :
,
かつて「休めない職種」とされた自動車整備士の年間休日は、3年で約100日から106.4日に増加し、110日超の企業割合は22.1%から41.9%に倍増した。人手不足と働き方改革の圧力を背景に、都市部や大手で進む労働環境改善の現状を探る。

DXと休日増の両立戦略

整備士のイメージ(画像:写真AC)
整備士のイメージ(画像:写真AC)

 持続的に整備士の休暇を確保するにはどうすべきか――。まず、DXによる業務効率化である。整備受付から見積作成、部品発注までの工程をデジタル化し、1件あたりの処理時間を削減する。AIによる車両診断やリモートモニタリングの導入で、従来「人が確認する」必要のあった作業を一部代替できる。

 需要分散とサービス体系の変更も大切だ。繁忙期に業務が集中する現状を是正するため、

・車検の平準化
・サブスク型メンテナンス契約

の普及が求められる。例えば、毎月一定額を支払うメンテ契約を導入すれば、工場は需要を平準化でき、従業員に安定した休日を確保しやすくなる。

 職種分化とキャリア設計にも注目したい。現場作業を担う人材と、データ解析や顧客対応を担う人材を分けることで、ひとり当たりの負担を軽減できる。身体的負担が大きい整備士の離職を防ぎ、持続的に人材を確保できる。

 この動きは整備士の労働環境改善にとどまらない。若者の業界離れを抑え、安定した人材供給を確保することで、自動車保有社会全体の維持可能性に直結する。

 電気自動車(EV)普及が徐々に進むなか、整備需要は変容する。ソフトウェア診断やリモートメンテナンスを活用すれば、従来型の過重労働を前提としない、新しい整備士像が形成されるだろう。

全てのコメントを見る