『グランツーリスモ』が影響!? 若者の“実車離れ”はなぜ進んだのか――ネット指摘をデータで検証する
バブル期の若者は給与15~18万円で300万~500万円の車を購入した。1997年以降、グランツーリスモなどの仮想体験が実車消費に影響したというのは本当か。所得停滞と技術変化が若者のカーライフを変えた実態に迫る。
若者消費と仮想体験

当媒体が先日配信した記事「バブル期の若者は、なぜ無理して「クルマ」を買ったのか? 現代と真逆の消費を促した3つの要因とは」(2025年8月27日配信)では、バブル期と現代の若者のクルマに対する意識の違いを分析した。その議論に対し、読者から興味深いコメントが寄せられていた。
「1990年代に『グランツーリスモ』が登場して以降、実車を持たなくても楽しめると考える若者が一定数現れたと思います。漫画『オーバーレブ』にも、そのような描写が見られました。バーチャルで欲求を満たすことは低コストで魅力的ですが、その分、リアルな経済活動が減少する点には弊害もあるのではないかと感じます」(読みやすくリライト済み)
この記事では、このコメントが当時の若者の消費行動や自動車市場にどの程度関連しているかを、具体的な市場データや社会背景と照らして検証する。