『グランツーリスモ』が影響!? 若者の“実車離れ”はなぜ進んだのか――ネット指摘をデータで検証する

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バブル期の若者は給与15~18万円で300万~500万円の車を購入した。1997年以降、グランツーリスモなどの仮想体験が実車消費に影響したというのは本当か。所得停滞と技術変化が若者のカーライフを変えた実態に迫る。

仮想体験とカー消費

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 運転免許は取得するが、新車を購入・維持する若者は減少し、中古車やリースで済ませるケースが増えた。1995(平成7)年のインターネット爆発的普及により、コンピュータゲームの技術も向上し一般化した。1990年代後半以降、ゲームを通じて車の所有や運転体験を仮想的に満たす手段が増えた。

 若者が高額な実車購入を避ける選択肢が現れたことは、経済合理性の観点からも一定の妥当性を持つ可能性がある。

 2024年のソニー損保調査では、20歳の運転免許保有率は53.5%で2年連続下降、「自分の車を持っている」は12.9%、「購入予定なし」は35.2%であった。大学生協の合宿免許や自動車学校紹介も1998年頃から減少しており、2000年前後には長引く景気後退で自家用車購入は減少し、新車でも軽自動車や中古車、リースへのシフトが1997年頃から始まっていた。

 ここから、仮想環境や低コストのメディア体験が若者の実車購入行動に一定の影響を与えた可能性があることが読み取れる。実車運転には事故リスクもともなうが、仮想体験はそれを回避できる魅力も持っていた。

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